普段の日常の中で見落とされがちなものを、記録するように描く。整った美しいモチーフよりも、欠けていたり朽ちていたりするものに惹かれている。それらはいずれ消えていく存在であり、移ろう時間の気配を抱えたまま画面の中に留めようとしている。近年は「手」というモチーフを中心に制作しており、包み込む、触れる、掬い上げるといった仕草や、手の形に呼応する自然物を重ねながら、忘れられていく記憶や日常の断片を留める象徴として描いている。