ARTWORK

胚珠

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material: Jesmonite/木/糸
size:h27×w25×d31(㎝)


カテゴリー: 彫刻
タグ: [オリジナル, 第11回みんなの美術展応募作品, 彫刻]
精神分析学者でもあるジョン・ホルビィによって提唱された愛着理論について自分が思ったことを作品にしました。愛情理論とは愛着行動についての理論です。そこでは養育者と子どもとの間に良好な愛着関係が築けるかどうかで、子 どもの後の人間関係の傾向や人格に大きく影響を及ぼすといわれています。
ただ、生まれてくる子どもはその時点では養育者を選べません。それはある意味で生まれる前からその子どもの生き方がある程度決まってしまっている、という ことになるのかもしれないと私は思いました。
<胚珠>という作品では胎児を植物の胚珠として捉え、その胚珠の栄養か ら成長する芽を成長した子どもの姿として表現しました。最初は胚珠の栄養か ら芽は育ちますが、その後はまた違う要素から栄養を得て育っていきます。その 中でまた異なる形を見せてくれることを願ってこの作品を作りました。

私は他人や自分の言動に隠れている深層心理について興味があり、それについて制作をおこなっています。
普段の生活の中で自分自身の言動が時に矛盾していて、なんであんな言動をしたんだろうとふと思う時がありました。以前はそれが分からないままもやもやしていましたが、心理学を勉強し始めて自分が思っていた疑問が解決されていくのを嬉しく思いました。それがきっかけで今では心理学を学びながら制作をし ています。私にとって制作は、自分の疑問を解決するきっかけやまたそれを形として昇華する手段になってくれているのです。

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