第15回みんなの美術展応募作品から
第15回みんなの美術展応募作品から注目した作品、気に入った作品を選びました。
Hana
不満を抑えながらの、精一杯の反発感情の表現行動を巧く捉え、遊び足りなさを、静かにすねて訴える姿や表情から、日頃は従順な犬の性格や、飼主の愛しい眼差しまでもが感じられます。
藤
余白が情感を物語る絵。緻密な人物の描写と余白のバランスが美しく、チョウと僕との空間距離も絶妙。だぶだぶスーツは青虫のイメージ。飛び立つ日を予感する秘めた心情が伝わる。
継技屋
廃材アートとして抜群の完成度。立体としての構成も美しい。100円ライターどこ?などと色々探したくなる楽しさもある。
正木俊行
色彩も構図も美しい。迷いなく滑るペンの的確さに圧倒されます。描き込んだ周辺との対比で、中央を占める川面の情景に引きつけられ、流れ込む静かな水音までが聞こえます。
kira
多彩な配色が軽妙で、強い色の組み合わせも、全体の中でとても巧く決まり、コラージュと線の柔らかいラフさが狙いの通りの効果を出していると思えます。
Baku
物体を描くと言うより、紙面にスターゲートの入口を作り出しているような作品。プリズムの輝きの中に引込まれるような、不思議なエネルギー空間を感じ、妙に印象に残ります。
トモシ
具象の中にゼンタングルを応用したところが面白い。対象を分解し点、線、曲線で再構築し、対象の本質に迫れるような可能性の端緒となれば面白いと思えた。
福島 章人
プリズムの光を色ガラスで表現し、重なりや光の方向で作品の色が変わるのだろう。暗湿な場所に住み夜行性で光を嫌うムカデを、光の虹色に染める発想に、メッセージを感じてしまう。細い触覚の煌めきや頭部の色合いも美しい。
芝岡のりこ
2次元の平面ながら、モデリングの陰影により一層の深みを表現。色表現も繊細で美しい。正面からでは判らない角度を変えた楽しみ方もあるだろう。
Ashow
凜とした決意を秘め、顔を上げて立つ私に、寄り添う深紅の花が象徴的で心に響く。